アンサンブル、シルヴプレ!
2015.05.25
日中は真夏日も出るほど、、
「皐月」といふ かつての爽やかな季節は既に過去のものとなりつつあります
朝夕との寒暖差の厳しいこんな時期、持っていて重宝するのが「アンサンブル」
アンサンブル(ensemble)とは、仏語で”共に”の意味を持ち、特に服飾界では、
ドレスとコート、上着とスカート、靴とバッグ等… 材質・色調の調和のとれた組合わせを指します
同素材で統一すると、自然と「よそいき」感が醸され、お呼ばれや冠婚葬祭時にも重宝するもの
当世では、所謂シャネルスーツ調の襟なし上下や、ニットアンサンブルが一般的ですが、
1920~60年代にかけては、近代モオド史上 様々なアンサンブルが流行しては消えます
20~30年代前期にかけては 一見ワンピースと見まごうやふな複雑なものが持てはやされました
帽子や靴に至るまで、全身一体感ある装いの重要性に女性が気づき始めた年代と申せませふ

戦時下の40年代前半は、最小限の生地を用いた労働着としてのスーツが必要とされる一方、
帽子やバッグ、靴とバッグといった小物のアンサンブルにより 外出時は彩りを加えました

第二次大戦後は ディオールによるニュールックやケネディ婦人の着こなしの衝撃と共に、
ツウィードやヴェルヴェットなど高級素材を用い、毎年「ライン」の違う上下アンサンブルが大流行
帽子に手袋、靴とバッグ、また首飾りとイヤリングといった「パリュール」と呼ばれる対の装飾品等・・・
60年代半ば頃までは、アンサンブルの注文で世界中の仕立て屋さんは大繁盛でありました

わが郷里:岐阜の駅前は、紳士・婦人の注文服や高級既製品の卸問屋街として戦後大発展・・・
今では残念ながらその面影は見られませんが、往時は腕利きの職人さんが凌ぎをけずったそう
時は高度成長期…生地や型違いで、年何着も新作アンサンブルを誂えるご婦人も多かったとか
さて 今宵は、そんな時代を偲びつ チョイと趣向の変わったアンサンブルのご紹介、、、

春霞のやふに朧なシルクシフォンの上下、天女の衣を纏ったかのやふな優雅さ
60年代初め頃か、熟練の縫製技が求められる柔らかものは 上下別でも使いやすし
三連花モチーフネックレスの詳細はコチラ…
扇モティーフビーズバッグの詳細はコチラ…

アンサンブル全盛期、ブラウス・上着・スカートといふ半袖3ピースは当世では珍しい
光沢ある薔薇の織りに、前立てを横にずらした趣向が遊び心に満ちたテイラーメイドもの
50~60's仕立て3ピースの詳細はコチラ…
むら染め革バッグの詳細はコチラ…

以前も登場、亜米利加人のユニークさが際立つ ブラウス&サーキュラースカート
大きく開いた首元を囲む、綿入りのペイズリー調花柄アップリケが亜米利加らしい華やかさ
50'sサテン綿2ピースの詳細はコチラ…
50's大理石調ボックスの詳細はコチラ…
多連ビーズネックレスの詳細はコチラ・・・

流れるやふなバイアス使いが30年代調…70年代の長羽織とロングドレス
金銀を上手く調和させ用いられるやふになると、大人の仲間入りといった感が致します
70's金銀ラメ2ピースの詳細はコチラ…
幾何学柄ビーズバッグの詳細はコチラ…

こちら、当方に現在あるアンサンブルで最も複雑な構成…やはり30年代ものです
落ちるクレープ地が第二の肌のやふ、どんな奇想天外な作りかは以下をご覧アレ!
30'sレイヨン2ピースの詳細はコチラ…
入学・卒園式等のセレモニーやオフィス着の定番、と化しつつあるアンサンブルでありますが
貴女らしいものを選んでおけば 上着のみ、ワンピイスのみと 普段でも使えることも御座います
島国日本の当世の横並び主義には、波風立てぬ温和な面もありつつ、、、
ともすれば右にならえ、と一辺倒な着こなしで安心感を得かねない面もあります
しかし、欧州など陸続きの国に参りますと人々の意識は真逆・・・ふた言めには「ヒトと同じは嫌」
さりげなさを振舞いつ 如何に他人と違う個性を魅せるか… 心血を注いでいるのを実感します
”アンサンブル”、、、
周囲との「調和」も無論大事でありますが、自身らしさと装いとの調和も大切にして参りたきもの
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